
		 2005年7月2日から31日まで,白峰村(現・白山市白峰)の白山ろく民俗資料館で,「05日本海造型会議α展」が開かれました。
		 藤井さんの招待で,ここ白峰に出かけてきました。
		
		 ここ「白山ろく民俗資料館」は,白山ろくの各地から移築された民家を展示しているところです。
		 今回の「05日本海造型会議α展」は,この中の一番大きな「杉原家」の中に,さまざまな作品を展示する美術展です。
		 藤井さんの主宰する日本海造型会議とあって,ここ,白峰へと出かけてきました。
		 まずは「杉原家」を入ったところです。
		
		
		 入るとまずは下の居間(左)。そして,さらに上の居間(右)。
		 使用人専用の下の居間と,家族やお客さん用の上の居間と2つもあるなんて,さすが当時の豪農です。
		 そして,上の居間にはまずは作品があります。
		 奥田きく子さんの「月明かりの中に」が,一面にばーんと飾られています。
		
		 順に進んでいくと,いろいろな作品にお目にかかれるというのがこの展覧会。
		 こちらは門脇文雄さんの「きんかい」
		 では,この展覧会のあいさつ文を紹介いたしましょう。
		
			ごあいさつ
		
		
			 当館は,白山ろくの各地から移築された6棟の民家と,昭和30年代まで各家々で普通に使用されていた生活用具を広く展示しています。それらの民家や民具は,木や草や石などの自然素材の特質を,実に巧みに活かして作られており,白山ろくの先人達が自然から得られた知恵の結晶といえるものです。
			 この度,当館では「05日本海造型会議α展」を開催することになりました。
			 一瞬の閃きが形になり,用を目的としない造形作品。
			 長い年月に育まれ,用を目的とした民家と民具。
			
			 この対極とも言える「現代美術」と「先人の知恵」の出会いを,日本海造型会議の皆様のご協力で,実現することが出来ました。
			 相容れない異次元の空間,強烈な表現美,不協和音の面白さ,この夏,新たな白山ろく民俗資料館をお楽しみください。
			2005年7月2日  石川県立白山ろく民俗資料館
		
		
		
		
		 さて,こうやって進んでいくと,各部屋でいろいろな作品に出会えるという趣向です。
		
		 とか言って,歩いていると,いよいよ藤井さんの作品が出てきます。
		 表題は「わいや」
		 「わいや」って,関西弁で「私だ」って意味?
		 それとも,「ワイヤー」?
		 やはり,金沢弁で「そうやわいや。」「藤井やわいや。」と言うときの「ですよ。」って意味の「わいや」?
		 まあ,謎なのだが,藤井さんの作品はたいていが謎なので,結局は「ふーーん。」とかって通り過ぎるのでした。
		
		 さて,再び最後に居間へ。
		 では,北国新聞に紹介された,この展覧会の記事と,おまけの画像でこのページは締めくくるとしましょう。
		
			伝統建築に創造空間
		
		
			日本海造型会議 白峰で17年ぶり展示
		
		
			 日本海造型会議α展は2日,白山市白峰の県立白山ろく民俗資料館で始まった。北陸の芸術に新風を吹き込もうと制作活動に励む会員が,白峰の伝統的な建物の中に,創造性豊かな空間をつくり上げた。
			 同会議の作品展が白峰で開催されるのは約17年ぶり。絵画や陶芸,彫刻,デザイン,建築,写真などの分野で活躍する19人の意欲作が,県指定有形文化財の「杉原家」に並べられた。
			 昭和40年代の風景写真を応接間につり下げたり,鏡を使って屋外の緑を縁側に取り込んだものなど,発想豊かな作品が純和風の建築を彩っている。
			 31日までで,3日は午後1時半から藤井肇さんらによる講演会「今,アートは」も行われる。
		
		
		
		 杉原家の外観と門。
		
		
		 左は「長坂家」
		 白山ろくの焼畑農業を代表する,大型永久出作り農家。江戸中期頃の建築様式を用いている。
		 右は「織田家」
		 代々商業。製糸業などを営み,白峰の産業発展に貢献した旧家。
		
		 この日はいまいちのお天気。
		 7月上旬で,雨も降り,まだ梅雨も明けきらぬ空模様でした。
		 ここ白峰の「白山ろく民俗資料館」からちょっと足を伸ばすと,「百万貫岩」があります。
		 その昔の洪水で,山から流されてきたという大きな岩です。
		 雨が激しいので,車の中から撮影。
		 さて,また来年もここで展覧会があるらしい……