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合唱コンクールにはなーんも関係ない話

1990年度 金石中学校 1年5組 学級通信「Sophia」
出さずじまい号(1990.7.17ごろ発行予定だった)

 最近学級通信はやたらと班ノートのコピーで「先生手抜きしとんじゃない?」ということなので,少しは大先生よりのお言葉を書こう。
 文化というものは,結局は言葉を通じてしか伝わらないので(おっと突然ややこしい話)職業柄(?)みんなのことばづかいは気になるね。
 まあ自分自身,かなりまちがったことばづかいをしたりしてて,たとえば自分で「大先生よりのお言葉」なんてのはおかしいのだが,それでも人を傷つけたり,人をバカにしたり,人を差別したりはしていないつもり。
 でも君たちのことばづかいの中で,ときどきドキッとするようなのがある。
 そうして一応こっちは歳上で,ついでにこれまで何百人と担任をして,数千人を超す生徒とかかわったりした経験から,この子ってもしかしてこういう育ちをしたのかな?と勝手に想像したり,どうしてこんな寂しいことしか言えないんだろうと思ったりしてしまう。
 結局は言葉に現れるものってのは,その子の生き方なわけで,いじめっこは人をいじめる言い方が得意で,すぐけんかをする子は人の悪口を言うのが得意で,わがままな子は自分かってなことを言うのが得意で,……とこうなるわけやね。
 そしてなによりも人のことをとやかく言えないような子に限って人のことをとやかく言いたがるという現象は実におもしろい。

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