金沢弁の中でも「人を呼ぶときの言葉」をあれこれ紹介します。
つまり,代名詞ですね。
出典は,金沢市商工観光課発行の「おいであそばせ・おいだすばせ 美しい金沢言葉普及事業「接客言葉」T」1986年発行 からです。
「ねーさん」・「ねえさん」=「奥さん」
「ねーさん」といっても姉のことではなく,一般的に「女性」をさして言うことが多いですね。
親しい間柄というよりも尊敬の意味が含まれています。
「おあねえさん」・「あわねえさん」=「奥様」
「ねえさん」をさらに丁寧に言うとこうなります。
「おかっつぁん」=「奥様」
「やや年輩の奥様。「女将(おかみ)さん」「お姑(しゅうと)さん」なども含んだ呼称」と商工観光課の「おいであそばせ」にはあるのですが,私自身はあまり聞きません。
「おあんさん」・「あわんさん」=「ご主人」
女性に対する「ねえさん」に対応して,男性には「あんちゃん」ですね。
私も時々「あんちゃん」と呼ばれますが,「おあんさん」とまでは言われません。
まだ年季が足りない!!
「だんさん」・「だんなさん」=「ご主人」
「だんなさん」はふつうにも言いますが,「な」がなくなって「だんさん」というのが特徴でしょうか。
「たーた」=「お嬢さん」
少女をさして言います。しかし,「お嬢さん」というようにちょっと上品に言うのもあるけど,単なるおてんば娘に対しても「たーた」です。
「にゃーにゃ」=「娘さん」
猫じゃありません。一般的に娘さんのことをさして言います。
ちなみに,加賀温泉郷は山中温泉に「にゃぁにゃぁまんじゅう(娘娘饅頭)」という名物まんじゅうがあります。甘いものが好きな人はぜひ食べてみて下さい。
「おひと」・「おかた」・「おひとさん」=「あの人,あの方,お客さん」
第三者の尊称。
前出書には「丁寧で美しい金沢言葉の代表的な用語の一つ」とあります。
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