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6日目 9月24日(金)
ドンムアン空港で乗り継ぎをして日本へ。
夕食を食べて,行きと同じように映画を見たり音楽を聴いたり眠ったりして,名古屋空港に到着。
入国手続きにやたらと時間がかかったけど,無事終了。
やったことないようなことをして,珍しいものが食べられて,面白い旅行でした。
☆入国審査で文句を言うおっさん
名古屋空港に着いたときには,まずは検疫。といっても問診票のようなものを出すだけなので,あっという間。
だけど,そのあとの入国審査は,16ある窓口のうち3つしか開いていない。
しかも,ほぼ同時にルフトハンザ機が到着して,長蛇の列である。
飛行機からはのんびりと出たので,列の後ろの方になってしまい,結局通り抜けるのに1時間近くも待つことになった。
かなり待つものだから,やはり文句言う人間というものはいるのである。
「なぜ16ある窓口の3つしか開かないのだ。」と検疫のお兄さんにくってかかってもしかたがないというものである。
おまけに入国審査官にくってかかっても,これまたしかたないのである。
そんなおっさんが2人いた。
要するにこれは国家予算の問題なのだ。
金がないのだから,人が雇えない。だから3人しか係はいない。それだけのことだ。
ここで,その入国管理局の職員がいい加減な仕事をしていたり,もっと人がいるのに出てこなかったりするのであれば文句言ってもいい。
でも,そうではないのに遅いから,列が長いからといって文句言うのは筋違いというものだ。
単に国家予算が不足しているだけのことなのだから。
文句言う前に,税金を2倍払えばすむことだ。
そうするとすべての空港の入国審査の窓口にかなりの人が雇えるだろう。(入国審査官ばかり増やすのは,かなりの税金の無駄遣いだろうが。)
だが,このおっさんは決して税金をよけいに払おうとはしないだろう。
海外旅行という贅沢をする金は出しても,国に余分に払う税金はないと思っているだろう。
係官の仕事が不真面目なら怒ってもいい。人がいるのにさぼっていて出てこないのなら怒ってもいい。
しかし,そもそも人がいないのに,人を雇う金がないのに文句言ってもしかたがない。
ちなみに私はこれ以上税金を払いたくないので,長い行列を少々我慢する方を選ぶ。
☆税関でわめく若者
これまた日本で見かけた変な人間である。
税関を出ようとしたところ,大きな声で何か言っている若者がいる。
「オレって,異常なのかよう?」などと大声で言うので,みんな振り返る。
見るとスーツケース以外に2つも3つも段ボール箱を持ち込み,そのほかにも何か載っている。
税関で申告するものは何もないといって,止められたのだろう。
どう見ても怪しげな箱である。
ほんとにわけのわからんやつがいるものである。
申告するものがないのなら,とっとと中を見せて通り過ぎればよいし,あるのなら,きちんと申告すればよい。
そのどちらもしないから,当然のごとく税関で引っかかるのだろう。
やましいことがなければ,とっとと申告すればいい。日本はまだまだまともな法治国家なのだから。
しかも大きな声でわめいている。
「オレって,異常なのかよう?」
はっきり言ってあげよう。
「はい,あなたは異常です。」
かわいい子には旅をさせよというが,旅というのはおもしろい。
いろいろと日常とちがう風景を見て,自分たちの周りとはちがう人々と出会い,考えたり,感激したり,感心したり。
当たり前のことだが,ちがう世界に触れるたびに,逆に自分のこと,自分たちの日常や世界のことを考えてしまう。
今回もまたまたいろいろなものを見た。
うーん,旅はいいねえ。