沖縄

 2000年9月15日より30日まで,金沢のギャラリー点において「藤井肇 個展『OKINAWA』」が開催されました。

ギャラリー点の入口のオブジェ  沖縄をテーマにした作品が全部で8点。
 藤井さんの描く沖縄とは?ということで,さっそくギャラリー点におじゃましました。

 とりあえずはギャラリー点の入り口のオブジェから。(右)
 といっても「沖縄」には関係ないんだけど……
 いつの間にか3つになっている。

藤井肇「沖縄」
 今日は藤井さんの案内です。
 いつも忙しくて,事務所ではなかなか会えない。

 これはギャラリー点の玄関。

藤井肇「沖縄」  そして,中へ入ってみる。
 あれこれ解説してくれる藤井さん。

 今回の個展の案内状には以下のように書いてある。

    富良野の雪はアスピリンパウダー
    沖縄の空と海にはアスピリンの光粉が舞う。
    その中の不安の存在を私は感じる。
    スティールギターではなくサンシンの音で


藤井肇「沖縄」
 「ところでこの絵の上の方,何だと思う?」
と質問される。
 「もしかしてこれって飛行機?」
 「そうやな。ちょっと離れて見るとわかるようになっとる。」
 「やっぱ,これが沖縄ってこと?」
 「そう。沖縄の上空をとぶ米軍のB52ってところかな。」
と,さりげなくこの絵にもメッセージをこめる藤井さんなのでした。


藤井肇「沖縄」
 「北陸中日新聞 2000年9月17日付」  より

 金沢市泉野町3丁目の画家藤井肇さんの新作個展が15日から,同市入江2丁目の「ギャラリー点」で始まった。
 訪れた人たちは沖縄をテーマにした作品8点を熱心に見入った。30日まで。
 藤井さんは幼少のころから漫画キャラクターなどの絵を描くことに没頭。
 1953(昭和28)年に旧金沢美術工芸大に入学してから本格的に油絵を学んだ。
 卒業後も中学校の美術の教師をしながら,独学で油絵の研さんを重ねた。
 県議でもある藤井さんは「毎年,違った自分を表現したい」との思いから,油絵の枠を超えて造形などにも精力的に挑戦している。
 今回の個展では,沖縄の照りつける日をマジックペンで大胆に表現した。
 全作品で鮮やかな黄緑や赤が特徴的に使われている。
 藤井さんは
「幾多の戦禍を経ても決して自分を失わない沖縄のしたたかさに引かれる。沖縄が持つ温かさや懐の探さを実感してほしい」
と話していた。

藤井肇「沖縄」
 最後に玄関で芳名帳(っていうのかな?)をのぞき込む藤井さん。
「せっかくや,名前書いていけ。」
 ということで,来た証拠を残して去ったのでした。

 ではそれぞれの絵を見てみましょう。
 絵の大きさはいずれも60号。
 下のサムネイルをクリックすると大きくなります。

石垣島
ishigakizima

嘉手納
kadena

宮古島
miyakozima

中城
nakagusuku

首里
shuri

竹富島
taketomizima