1996年度 医王山中学校 3年1組 学級通信「Aqua−Vitae」
第1号(1996.4.5発行)
今日から君たちは医王山中学校の3年生です。
えっ?担任が予想もしてなかった人物だって?フッフッフ。
人生これがおもしろいのだよ。そんな予想通りのことが起これば,毎日寝て暮らすね。
何が起こるか分からない,逆に言えば,何かを自分で起こさなきゃ,何も変わらない,それが世の中なのだよ。
ということで,今日は新しい気持ちで学校の坂を上がってきたかな?
8年間通ってきた同じ校舎も,あと1年でお別れなのだ。
わかってはいても今から1年後には9人はみんなそれぞれの道を歩むことになる。
今年1年はそのための準備だと思ってもらいたい。
いきなり始業式の日からなんだと思うかも知れないけれど,1年間なんてあっという間なのだ。
だから,1日1日を大切にしていってもらいたいものだ。
さて,坂根先生が君たちにどんな人になってもらいたいのか,どんな学級にしていきたいのかはこれから少しずつ話をしていくことにするが,新しい3年生の9人を担任するにあたって,次のことがまず一番に頭に浮かんだので,それらを書いておこう。
校長先生の口癖ではないのだけど,この1年間何事にも一生懸命に取り組むこと。
来年の3月になって,ああ,あの時もっとやっておけばよかったなんて言わないこと。
言うようなことをしないこと。
部活動でもそう,勉強のこともそう,生徒会活動もそう,学級の活動もそう,どんなことでも一生懸命に取り組むこと。
これからは最上級生として,いろいろなことを同時にこなさなくてはならない。
両立させていかなくてはならない。
その時に,どっちに力を入れようかと考えるかもしれない。
だけどその時にはどちらにも力を入れるように。
君たちにはそれができる。
難しいお話なんだけど,君たちが1年生の時,数学の時間に言ったことを覚えているかな?
「どうしてみんなは,聞きあったり,教えあったりしないんだ?」と言ったことを。
その時に言ったと思うけど,君たちはわかっている人は,他の人に答えや解き方を教えなかった。
分からない人は他の人に答えや考え方を聞かなかった。
それはお互いに二重の損だよと言った気がする。
問題がわかった人は,考え方を人に教えることで,自分自身の勉強になる。
自分自身がより深く理解できる。人に聞けば,当然だけど解き方がわかる。
自分と違った考え方をする人のことがわかる。
けど1年生の時の君たちにはそんな雰囲気がなかった。
だから,半分怒ってもっとお互いに教えあったり,聞きあったりするようにと言ったのだ。
最近ではだいぶよくなったと思う。
このことは,数学だけに限らない。
どんなこともみんなが「やろう」という雰囲気をつくれば,もっともっと力が発揮できる。
一人一人の持つ力の合計よりももっとすごい力が出せる。
それを忘れないように。
とりあえずはこの2つを言っておこう。
すべてやるしかないのだよ。
大先生からの司令第一号
一,学級通信は隅から隅まで読むべし。
一,学級通信は必ずお家の人に見せるべし。
一,学級通信は必ずとじて保存しておくべし。
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