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夏休みの御教訓

1996年度 医王山中学校 3年1組 学級通信「Aqua−Vitae」
第44号(1996.7.12発行)

 夏休みの御教訓

一,夏休みは「一に勉強,二に勉強,三四がなくて,五に勉強」であるぞ。
一,夏休みこそ「人に優しく,自分に厳しく」が試されるときであるぞ。

 いよいよ明日から夏休み。
 しかも義務教育最後の夏休みである。
 この夏休みをどのように過ごそうと考えているだろうか?
 短いようでいて長く,しかし,長いようでいて短い最後の夏休みである。
 夏休みの行事予定や,心得などはすでにしおりでお話をした。
 また,学習の取り組み方についても学級通信で説明をした。
 ということは,あとは君たちの君たち自身の取り組み方次第である。
 そこで,最後に,二つだけ言っておく。
 一つは「勉強をしなさい」ということである。
 いつもしつこく言っていたが,君たちは勉強が足りん!!
 部活動に時間を割いていたように,今度は勉強に時間を割くように。
 テレビやら,コンピュータゲームやら,漫画やらに使う時間を減らすように。
 親や,家族が協力してくれないというのであれば……ま,いいか。あとは自分次第である。自分の強い意志で何とか切り抜けていくしかない。その点担任は気楽である。(我が子の受験の時の方がよっぽど大変だった)やるべき課題は出してある。山ほどできるようにしてある。毎日4時間はやらないと成績は伸びないと宣言してある。あとは君たちの取り組みしかない。だから,担任は気楽である。4月に行くところがなければ,自分で見つければいいさ。(おお,なんと脳天気な)
 ということで,夏休みの学習計画表をあげよう。
 今年は,何も書いてない。自分ですべて決めるのだ。
 参考までに,去年の分をあげよう。去年はこのような進度で取り組んでいたという見本である。
 計画作成にあたっては,すでに学級通信で書いたので,それを参考にして,自分で計画を立てるように。
 講座は合計45枚ある。
 厚物テキストは,1,2年の復習の範囲の基本問題はすべて終わらせておくように。
 そして,ほかの課題を仕上げてしまえるように,計画を立てるように。
 一生に1年くらい(正確に言うと,あとたった7ヶ月くらい)死にものぐるいで勉強したという時があってもいい。決してマイナスにはならないと思っている。
 したがって,以上の話の中にも二つ目の言いたいことが含まれていたが,自分でやらなくてはどうしようもないと言うことである。
 今の自分に満足するのならそれもいい。
 もうこれ以上伸ばしてみようという気がないのならそれもいい。
 すべて,「自分に厳しく,人に優しく」の精神である。
 みんなよく自由自由というが,自由ほど実は苦痛なものはない時がある。自由に過ごしていい時間が37日間もあるとすると,さてどれだけのことができるだろうか。もしかして,学校に37日間通った方が,勉強ができたとか,部活をやって体を鍛えることができたとか,いうのであれば君たちには自由は無駄である。無意味である。自由に使っていい時間を,かえって無駄に過ごすのなら,むしろ束縛されていた方がいい。その方が,多くのことができるのだから。自由に使っていい時間に結局何をしたらいいか分からず,することを見つけるのに苦痛を感じるようであれば,なんともったいない人生だろうか。
 これから37日間は,自分との戦いである。
 「人に優しく,自分に厳しく」という目標を決めたのは君たち自身なのだから,それこそ,その目標を実現できるかこの37日間で試される。
 しっかりと,計画的に過ごすこと。
 あとの細かいことは,すべてしおりに書いてある。
 では諸君の健闘を祈る。

  有意義な夏休みを過ごすべし。

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