満腹探検隊
満腹探検隊の探検先:めんや安寿(あんじゅ)

分類:中華(ラーメン)
所在地:金沢市畝田中2丁目98−4(大野新道沿い・海側環状線近く)
−−−お箸の仕切り線−−−
探検時期:2019年5月  今回の探検目的:昼食
今回のお品書き:中華そば(太麺)
今回の所要経費:730円
探検隊の報告:
 コクがあると言うよりも,あっさり目の醤油ラーメンだったね。
 お昼時に,ふらり「ラーメン探検隊」である。行ったことのない店もあちこちにあるもので,今日はこの大野新道の海側環状線にほど近い「めんや安寿」に初めてやって来た。11時開店らしいが,11時半過ぎて店にたどり着き,お客はまだ誰もいない。
 扉を開けると左に券売機があるが,「満腹探検隊」の常である「お品書き一番左上」かと思いきや,その一つ下の「中華そば(太麺)」とする。
 と言うのも,一番左上が「中華そば(細麺)」である。
 つまりは一番左の列は「中華そば」なのだが,麺の太さの選択で券売機の上と下になっている。どうせなら,食べ応えのありそうな太麺を選んだのだった。
 さて,待つことしばし,待っている間に一番感じたのは店の中のにおいであった。ここは普通の鶏ガラのラーメンなのに,どうしてだろう,この臭さはと思っていたが,あとで帰り際に入り口の看板を見ると,煮干しそばは「豚骨鶏ガラ」とあった。つまりは豚骨の臭さだというのが判明したのだった。
 豚骨ラーメンは嫌いではなく,よくあちこちで食べるが,ここで中華そばを食べるときに漂ってくる,この豚骨のにおいは,どうも中華そばの味を落とす。醤油の香ばしい香りが打ち消されるのであった。
中華そば  ということで,このラーメンのうたい文句は「鶏ガラスープに煮干し,鰹節,サバ節,ホタテの貝柱を加えたコクのある醤油らーめんです。」ということらしいが,コクがあるというよりも,あっさり目に感じた。スープの味はもちろんよい。
 何よりも特徴はメンマ。いやメンマというよりも,まさしくシナチクといった方がぴったりくる,竹の風情を残した長さが15センチはあろうかというメンマである。
 ふと扉を見ると「化学調味料を使っていないので,安心してお召し上がりください」といったことが書いてある。
 だがしかし「満腹探検隊」は化学調味料が入っていても気にしないのであった。いや,ここで言うところの「化学調味料」というのは「味の素」とか「ハイミー」などの「旨味調味料」の類いだろうが,それは天然素材のサトウキビを発酵させて作られたものである。つまりは化学を利用しているということである。
 だとすれば醤油も味噌もみな「化学調味料」である。天然素材を発酵させるという化学反応の産物である。
 なので「化学調味料」を使ったラーメンはといえば,「醤油ラーメン」も「味噌ラーメン」も「化学調味料」を使ったラーメンである。唯一「塩ラーメン」のみが「塩」「昆布」「鰹節」などを使って,いわば発酵調味料の「化学調味料」なしで作れるラーメンである。
 ついでながら,化学調味料よりも,毎日どれだけ合成保存料やら合成着色料やらの入った食品を食べていることであろうか。
 たまに食べるラーメンにだけ化学調味料が入っていないからといって,すでに手遅れって感じである。
 いや,日々使う醤油は分類では「化学調味料」と言えるし,味噌汁は味噌という「化学調味料」が入っている。
 そもそも「醤油ラーメン」「味噌ラーメン」はすでに化学の力を活用した「化学調味料」を使ったラーメンだから,あちこちでたまにある「無化調ラーメン」とは何の意味で言っているのか言うと,「旨味調味料」使ってませんよと言いたいのだろうが,もっとはっきりと「旨味調味料」と言い換えた方がいいと思う。
 「化学調味料なし」はお店のポリシーとして,なかなかやるねえと感心するが,このラーメン全体をみれば,食品添加物がまったく入っていないとは限らないだろう。お店のスープの製作過程で旨味調味料を使っていないとしても,たとえばこのラーメンに使われている醤油はそもそも「化学調味料」であり,この醤油一つとってみても,自家製でない限りは食品添加物が入っているかもしれない。それに中華麺というのは基本的にかん水という食品添加物が入っている。などと,どうでもいいことを思うのであった。
 べつに「化学調味料なし」を否定するつもりはない。この店のやり方を否定するつもりはない。
 だが,時々ラーメン好きの人がこだわり,「化学調味料なし」をありがたがるようだが,そんなにありがたがる必要もないのではないか,と思うのである。そもそもラーメンという,栄養素にかなり偏りのある食べ物の化学調味料にこだわるよりも,ラーメンばかり食べてないで,日々バランスよくいろいろなものを食べる方にこだわる方が体によいだろう。まあ,こだわる人は何にでもこだわるものだが。
 それと「味の素」の類いの「旨味調味料」や「醤油」「味噌」の製造過程をしっかりとそれこそ科学的に見ておいた方がいい。
 いや,化学調味料よりも,この店の中のにおいにこだわりたい。醤油の香ばしい香りを打ち消さないために,なんとかかならんかなあと思う。
−−−中華の仕切り線−−− 探検隊おまけの報告:
お品書き
このとき(2019年5月)のお品書きいろいろ
中華そば(細麺・太麺)→730円
煮干しそば(細麺・太麺)→760円
つけ麺 並盛り(200g)→830円,中盛り(300g)→880円,
 大盛り(400g)→930円
替え玉(細麺)→100円
−−−お箸の仕切り線−−−
探検時期:2019年7月  今回の探検目的:昼食
今回のお品書き:煮干しそば(細麺)
今回の所要経費:760円
探検隊の報告:
 煮干しの味と香りの漂うラーメンだったね。
 2回目の訪問である。前回は基本の「中華そば」だったので,今回はもう一つの「煮干しそば」である。店が混む前にと,とっとと12時前にたどり着く。
 券売機で食券を買い,カウンター席の一つに座るが,相変わらず豚骨のにおい。まあ,これは豚骨スープを使うラーメン屋である限りはなおるはずもないので,気にせずに座る。においというのも慣れるものであり,しばらくするとこんなものかとなってしまう。
 かのドストエフスキー先生もおっしゃっておりましたね。
「人間はどんなことにもすぐに慣れる動物である。」
煮干しそば  さて,待つことしばし,ご所望の「煮干しそば」がやって来る。
 スープを一口すするが,煮干しの味と香りが漂ってくる。そして,味付けとしては濃い味。「優しい味」というお店のうたい文句なのだが,自分にとっては十分濃い味。といっても嫌いではない。
 そして,今回は細麺を選択したのだが,これは美味かった。前回の太麺の感想をまったくもって忘れているのだが,この細麺がスープにからみ,いや,スープが細麺にからみ美味しかった。
 ちなみにこの店の特徴の長いメンマは味がしなかった。なので,これまた濃い味のチャーシューと共にいただく。
 最後は残っている小口切りのねぎと,みじん切りの玉ねぎをレンゲですくい出し,スープと共にいただく。ねぎ入り煮干しスープとしても十分いただけた。
 この店はやはり細麺がいいかな。次に残っているのは「つけ麺」だが,はて,いつ来られるか。

−−−お箸の仕切り線2 箸袋つき−−−
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