分類:和食・洋食
所在地:京都府京都市下京区四条大宮町18?6(京福嵐山本線,四条大宮駅東側の広場の南)
探検時期:2020年1月
今回の探検目的:昼呑み宴会
今回のお品書き:瓶ビール×2+マグロ刺+牛すじ
今回の所要経費:300円×2+400円+200円→1200円
探検隊の報告:
いやはや噂には聞いていたが,まさしく「安くて美味い」という「庶民のための庶民価格の庶民の立ち呑み屋『庶民』」であった。
三都(京都・神戸・大阪)への旅である。
1日目は京都。朝京都に着き,伏見の方へ行き,午後からは妙心寺の特別公開を見てきた。そのあと市内方向に戻る途中,かの噂に聞いた「庶民」にやって来てみたのだった。
たどり着いたのは4時ちょっと前。扉を開けると,幅1mほどのウナギの寝床のような店の中に,ぎゅうぎゅう詰めといった感じで人がひしめく。
カウンター席は満席で,唯一壁際の小さく飛び出た立ち飲み席の1つが空いていたので,そこに陣取る。そのテーブルの下は一升瓶の専用通箱があり,コートは着たまま,鞄のみその専用通箱の上に置く。
飲み物だがまずは瓶ビールとする。
中瓶が300円という,素敵な居酒屋価格。いや,居酒屋価格と言うよりも小売価格に近い。
こちら壁際からの注文はすべてカウンター席のお客の頭越しである。時には賑やかで,カウンター内まで聞こえないくらいなので,大声になったりするが,それとても,この店に来るお客はそんなものだと,慣れたものなのだろう。
それぞれの席に対応する伝票が置いてあり,それに注文の品が書かれていくようである。
つまりはよくある立ち飲み屋のような「キャッシュオンデリバリー」ではない。
さて,ビールのアテに何を注文するかだが,確かマグロが美味いとかって話だったので,「マグロ刺」を注文する。これが400円。
中トロのマグロが実に美味い。うま味たっぷり,甘みたっぷりのマグロである。
残念ながら「マグロ中おち」の方は売り切れていた。
それと居酒屋の定番,好物の「牛すじ」も注文。こいつが200円というまたうれしいお値段。
この美味い「牛すじ」を食べると,瓶ビール1本がすぐになくなり,2本目を注文する。
連れ合いが「ジョッキビールも250円で,これもいいわねえ。」と言うが,確かに安い。いや,何でも安いのだった。
満員電車のようなこの雰囲気。いや,電車の中は大抵静かだから,これはカウンター席というバリケードと衝突する賑やかなデモ隊か。
このデモ隊の目的は皆同じ。安くて美味いアテで,安くて美味い酒を呑むこと。
だからうるさくても,肩がぶつかってもみんな文句は言わない。みな同じ志を持ったデモ隊の同志なのだった。
いやはや薄ら寒い1月の京都に,この小さな扉を開けると,いきなり熱気に満ち満ちた空間が広がる立ち飲み屋だった。
やはり噂には聞いていたが,噂通りに賑わっていて,噂通りに安くて美味しい「庶民のための庶民の酒場『庶民』」であった。
探検隊おまけの報告:
このとき(2020年1月)の壁の短冊と張り紙のお品書きいろいろ: