さて,昼ご飯は,Moraberg restaurangskolaという料理の職業訓練校のレストランへ行った。
(左・この学校の遠景)
日本でいえば料理学校というところか。
この学校に,実習も兼ねてレストランが併設されている。値段が安いので,一般の人もよく利用するそうである。
生徒が料理を作るし,ウェイトレス,ウェイターもする。レストランで働くための知識と実技を身に付ける学校なのである。料理を運んでくるのも高校生という年代の女の子たちである。
ちなみに,この校舎にはもう一つコンピュータの専門学校も設置されている。
料理は白身魚を使ったムニエルらしきもので,回りにはポテト。(なにしろスウェーデン語は読めません……)
(左・これがこの日の昼食。)
まあとにかく量が多いのだ。しかし,味はよい。おなかいっぱいになって,この学校を出る。
午後はまず一番にFornbackaskolan(フォーンバッカスコーラン=フォーンバッカ学校)という小中併設校へ行く。
13:00過ぎである。
小中が併設されているので医王山小中学校みたいなものである。
中学校を開設したのが4年前で,開設自体が1972年だから,比較的新しい学校である。
ここは女性の校長先生である。説明には養護婦の方(日本でいえば養護教諭)と心理カウンセラーの方が出てくださった。
1−3年生128人,4−6年生106人,7−9年生(日本でいうと中学1−3年)136人 の計370人,21クラスと身障者のクラスが4つあって,そこに20人いる。
ここで初めてスウェーデンの中学生を見ることになる。
午前中に行った学校もそうだが制服というものはなく,みな自由服である。とは言ってもけばけばしいものを着ているわけではなく,日本の中学生と変わらない私服である。
(左・社会科の授業で,パソコンを使っている。)
さすが中学生くらいになると,医王山の○○君のようにちゃわな者がいて,カメラを向けるとポーズをとったり,目立とうとしたりする。どこでもおもしろい人間はいるものである。
とにかく総ての部屋に鍵がかかっている。各生徒のロッカーにも鍵がかかっている。
やはり個人主義の国というべきか,自分のものは自分のものという発想が定着しているというべきか,それとも他人を信用しないのか,とにかく鍵だらけである。
この学校では50%の子が外国籍だそうである。10カ国の子がいるそうだ。
スウェーデン語で授業はあるが,母国語を学ぶ権利というものがあって,できうる限り母国語の授業もしているそうである。
(左・小学生の英語クラスで。英語の歌を歌ってくれた。)
また,日本でいうような部活動はない。
それから100%高校へ進学させているそうである。なぜなら今スウェーデンは不況で,中学を卒業しても就職口がないそうである。失業率は9%くらいだそうな。そこでとりあえず高校へとみんな進学しているということであった。
それから,日本の学校のような職員室というものがない。代わりに職員の控え室というのがあった。ゆったりとした明るい部屋で,大きなソファーがあった。
ちょうど体育の先生が休憩中で,1枚撮らせていただく。
この学校で感心したのは心理カウンセラーがいるということ。
心の問題,悩みに対応する専門家がいるということだ。
初めて出会ったスウェーデンの中学生に別れを告げて,この学校を去る。