満腹探検隊
満腹探検隊の探検先:赤い鳥(あかいとり)

分類:和食(鶏料理)
所在地:あちこちにあります。探検場所は以下の報告を参照してください。
−−−お箸の仕切り線−−−
所在地:愛知県名古屋市中村区名駅1-1-4【JR名駅店】(名古屋うまいもん通り内)
探検時期:2018年12月  今回の探検目的:昼呑み
今回のお品書き:
中ジョッキビール(キリン一番搾り)×2+味噌串カツ+鶏もつどて煮込み
今回の所要経費:
637円×2+626円+626円→2526円のところ
消費税計算のトリックで2527円
探検隊の報告:
 動物園の檻の中の動物気分で一人呑みである。
 一人名古屋から金沢への帰りである。様々な事情から高速バスの出発1時間ほど前に名古屋の地下鉄の駅を降り立ち,名鉄バスセンターへと向かう途中で立ち寄ったのがここ「赤い鳥」である。
 いつもなら,缶ビールと鯖寿司を買い込んでバスに乗るのだが,発車までまだ1時間ほどもある。ならばとて,ちょい飲みできる店を探す。駅中をバスセンターへと向かう途中にあったのがこの「うまいもん通り」とかいう飲食店街であった。
 最初にあったカレー屋はご用がなく,いや,カレーでビールを飲む気がせず,次の味噌カツをはじめとする名古屋名物の店の「キッチンなごや」は酒飲みには魅力的だったが通路に20人以上の行列で,その行列につく気のしない金沢人は,次のこの店「赤い鳥」が行列がないことに安堵する。
 そして,その次の和食屋を偵察に行くが,そこにも行列で,ではこの焼き鳥屋「赤い鳥」かと思って戻ると,ほんの数秒の間に2人の若いおねえさんが並んでいるので,その次に並ぶ。3人目で一人客ならば,まあ待ち時間もそんなにないだろうと,30分ほどでこの店を去るつもりなので,バスの発車時刻を勘案しながら並んだのだった。
 待つこと5分弱だろうか,案内されて,店の前の通路に面して並んでいるカウンター席に一人座る。
 ここは細長い長方形のお店。長い辺の方が通路に面し,その通路に面したガラス側にカウンター席が並ぶ。なので,カウンター席からは通路の通行人が見えるが,逆に通路を歩く人や,この店の行列に並ぶ人々からも,カウンター席の人々と時には目が合ったりするのである。
 さて,カウンター席の左はご夫婦連れ。右には一つ空席で,さらにその右に若い女の子が1人親子丼を食している。
 注文はというと,焼き鳥屋にもかかわらず,「味噌串カツ」と「鶏もつどて煮」である。そしてもちろんビールの中ジョッキ。いや,これを「もちろん」というのかどうかはわからないが。
ビール  まずはとっとと中ジョッキがやって来るが,つまみが遅い。ただひたすらにから酒である。いや,ほんの3分か5分ほどなのだろうが,5分もあれば,中ジョッキは空になるので,つまみが遅いと感じるのであった。
 ところで,このカウンター席は先述の通りもろ通路に面しているので,いつの間にかできているこの店の行列の皆さんと目が合う。じろじろと見られている気分である。
「あの席空いてるわよねえ,まだ片付けないのかしら。」
 とか
「あのお客,もうすぐ終わりそうね。そうすると私たちが入れるわよね。」
 てな具合である。
 そういう他人事ならばまだいいのだが,自分を見て,
「何いつまでも飲んでるのよ。私たちは食事に来てるのに,そんなちょっとしたおつまみとビールでねばらないでよ。」
 なんてな視線を感じると,いてもたってもいられないかというと,酔っ払いのおじさんはそんなことは気にしないのである。
鶏もつどて煮込み 「いいじゃないの。動物園で行列をしながら,『象』とか『猿』とか『虎』とかを見てる気分になればいいじゃないの。そうそう,酔っ払いのことを『虎』って言うでしょ。オレが『虎』ならさ,隣のおねえちゃんなんて『狸』でしょ。かなり化粧で化けてるからね。
 くらいは心の中で思っておく。
 おっとっと,なかなか可愛い女の子に対してそんな失礼な事を思っている間に,まずは「鶏もつどて煮」がやって来る。
 これは名古屋めしって感じのどて煮。結構甘めの味噌味である。
串カツ  そして間もなく「味噌串カツ」がやって来た頃には1杯目の中ジョッキがなくなり,2杯目の注文である。
 「このつまみの残りの量からしたら,注文するのが普通でしょ!」と先程来オリの外から眺められていた動物園の「虎」は思うのであった。
 そうこうするうちに周りのお客さんも動く。カウンター席の左のご夫婦連れも,先に来てお食事だけなので去ってしまう。カウンター席の右の「狸」のおねえさんもお食事だけなので去ってしまう。
 カウンター席の右には二人連れのまたもや「狸」のおねえさん達がやって来て,注文は親子丼一つを分け合い,あとは,まさかの「たたききゅうり」の注文。それと焼き鳥を数本。
 「それって,お酒のあてじゃないの?」というような注文だが,ビールも飲まずに,焼き鳥もいいでしょう。ここは焼き鳥屋だもの。
 ちなみにおしぼりのビニール袋には
「鶏訓 胃に優しく 美味しく食べて 胴のまわり 嬉し減り候」
 とある。
ビールとおしぼりの袋  左の空いたテーブル席には先ほど通路から動物園の見物客のように中を見ていたおかあさんと3人の年頃の女の子たちが座った。
 とにかく子供達が食べるものの注文で迷っているときに,店員に即生ビール中ジョッキを注文。
「とにかく,何でもいいから,ビールだけは今すぐ持って来て!」
 との,「虎」のおかあさんの注文に,店員さんは単なる「虎」ではない「猛虎」の気配を感じて,自分の時よりもはるかに速いスピードで中ジョッキを持ってやって来たような気がする。
 さすが,関西のおばちゃんの気迫はすごい。いや,関西出身かどうかは知らないのだが。
 これは関西の,いや,世のおばちゃんに叱られる発言だったか。
 このおばちゃんにビールがやって来ても,子供達の注文はまだ決まらない。そして,おかあさんは生ビールをぐいっと一口。子供達が注文に悩む様子を見ながら,
「何でもいいわよ。」
 そう言っている。
 「もう私の中ジョッキが来たんだから,あなたたちの注文が少々遅くてもどうでもいいわ,遅かったらおかあさんは2杯目注文しちゃうから。」ってな感じの「猛虎」なのだった。
 いやはや,人間のことを勝手な想像をしながら観察することほど面白いことはない。
 そうそう,会計をしようとして席を立つと,この店には小学生のボクちゃん1人と自分以外には男はいない。この時は残り20人以上はみんな女だった。
「女の中に男が一人」
 そうやって小学生の頃友達をはやし立てた覚えがある。女の中に男が一人で何が悪いの?全然問題ないじゃないの。あの頃はそんな風に考えることはできなかったのだろうか。それとも,そんな場面がうらやましかったのだろうか。

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−−−ビールの仕切り線−−− 探検隊おまけの報告:
お品書き
このとき(2018年12月)のお品書きいろいろ:
名古屋コーチン串
ももねぎま(1本)→378円,むねねぎま(1本)→356円,
レバー(1本),ハツ(1本)→各270円,
砂肝(1本),つくね(1本),手羽先(1本)→各313円
赤い鳥の串焼き
もも,ねぎま,せせり,白レバー,ハツ,かわ→各1本205円,
ささみ(梅肉・明太マヨ・チーズ・わさび)→各1本237円,
手羽先,うずら卵,とっぽ串→各1本216円,
エリンギ,いかだ,ししとう,しいたけ→各1本194円
名古屋名物
赤い板わさ,味噌串カツ(2本),名古屋おでん,ネクタイピリ辛炒め,鶏もつ土手煮込み,手羽唐(3本)→各626円
名古屋コーチン逸品
コーチンから揚げ(油淋鶏風),コーチンもも焼き(塩・タレ),コーチンキムチ炒め→各950円
そのほかおつまみ,サラダ,締めもんなどいろいろあり。そもそもお食事メニューあり。

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