分類:和食
所在地:金沢市此花町(金沢駅前(東口方面),此花会館(旧此花町小学校)近く)
探検時期:2014年9月
今回の探検目的:宴会
今回のお品書き:いろいろ食べて飲む
今回の所要経費:7人で8000円あまり
探検隊の報告:
金沢駅前での宴会の2次会である。「ディープな金沢」探検隊である。「ディープな金沢」とはなんぞやということだが,それは以下の文中にその雰囲気が登場するので,続いてお読みいただきたい。
さて,1次会は駅前の「とと屋」。最近できた,洒落た造りの店で,お値段の方も飲み放題付き6000円のコース。洒落た造りの建物の建築費に合わせて,お値段もお高め。そして,その分洒落た料理が出てくる。ここでの1次会を終え,さあ2次会,ということになった。金沢駅前もずいぶんと開発され,飲み屋もいろいろとできて,自分も最近ではよくこのあたりに宴会で来る。これまでならば,金沢の繁華街片町,香林坊が主なのだが,駅前での宴会も増えた。2015年開業予定の北陸新幹線効果か。
とにかく,1次会を終えて,2次会へと歩く者約7名。どこへ行きますか,と聞かれて,自分の要望は「ディープな金沢」である。どこか駅前で「ディープな金沢」を知らないかと聞くが,なかなかない。表通りは明るい店ばかりで,しかも,洒落た造りの店とか,大きな居酒屋とか,多角経営の複数ある店舗のうちの一つとか,大手の居酒屋チェーン店の支店とかばかりである。バイトを雇って,若い女の子が注文を聞きに来たり,若い男の子が料理を運んできたり,きれいな写真なんかも多用したお品書きが出てきたりという店というのがほとんどである。つまりこれが「ディープな金沢」とは正反対の店である。地元のおじちゃんがだみ声をあげたり,晩ご飯代わりに宴会していたり,地元のおばちゃんがご近所の噂話をしたり,情報交換したりするような酒場ではない。
歩いて行くうちに「都ホテル」までたどり着いたので,とりあえずこのあたりでは「ディープな金沢」に該当しそうな「白山茶屋」を偵察に行くが,すでに店は閉まっている。そこでさらに堀川町の方へと向かう。そのあたりで隊員が一人,「確かこのあたりで,名前は忘れたが,お好み焼き屋という感じで,昔一度連れてきてもらった店があるはずだ。」と言って偵察に出かける。そうしてなんとか見つけてたどり着いたのがここ「三由」であった。店の頭には確かに「お好み焼き・お食事」とついている。
その店の風情は見るからに「ディープな金沢」である。暗い路地に,ぽつんと光る看板。見上げるもう一つの看板には赤地に白抜きの地酒「萬歳楽」の銘入り。暗いのでわからないが,きっと明るい日の光で見ると薄汚れているのだろう(おっと,失礼)その店構え。自動ドアではなく,がらがらと音を立てて開ける手動の扉。いかにもおじさんを呼ぶ生ビールののぼり旗。人通りのない静かな路地に,もしかして,お客は今夜は誰もいないのではないかと思わせる静かな雰囲気。そんな風情であった。
さて,その扉をがらがらと開けて中に入ると,先客もいる。10人以上は座れると思われる変形コの字型のカウンター席には一人。小上がり席には二組のお客である。我々7人も小上がり席に座る。
まずは飲み物だが,ビールとする。銘柄を聞かれて,アサヒ,キリン,サッポロがあるらしいので,自分はキリン,支店長はアサヒと言ったので,それぞれ何本かずつ出てくるかと思ったら,いきなりカウンターでアサヒのスーパードライの大瓶が5本,威勢よく栓を抜かれる。おやまあ,と思ったが,まあ,酔っ払いのおじさんは何でもよしとする。あとは,コーラやらサイダーやらを注文するものもいる。ちなみに,ビールの大瓶は650円なので,普通の居酒屋相場のお値段。
その次につまみだが,やはりここはお好み焼き屋。カウンター席の中には鉄板も用意されている。そこで,お好み焼きを2つ注文する。「2〜30分かかりますが,よろしいですか。」と聞かれるが,もちろん「よし!」である。
あとのおつまみは各自が適当に注文する。支店長が「冷や奴」を注文。この写真,一口とったあと。
自分はぱっと見て「鯖塩焼き」を注文する。ついつい「鯖」という文字に反応するのである。しかし,この塩焼きなかなか美味い。そして,350円である。
このほかにも自分がそそられるお品書きがたくさんあった。2次会で,みんなあまり食べるものを言わなかったので,一応遠慮しておいたが,1次会なんぞから来たら,確実に注文していたであろうものがいくつもある。
まずは「すじ」400円也。「すじ」とだけ表記してあったが,「すじ煮込み」なんだろうなあと推測する。で,確実に注文しているはず。
続いては「イカ丸焼き」350円也。居酒屋の定番ではありませんか。いや,それって自分だけ?それと「ぬた」300円也。今日は「ぬた」がないと言われたら「たこ酢」250円かなあ。
あとこれは何であったのだろう。なんだか,焼き肉だったか。これなんぞはまさしく「ディープな金沢」お品書き。ビールが進む味である。誰かが「ナス焼き」を注文する。
下の段のお品書きには値段がついていなかったのだが,書いてあるものの値段から推測すると,どう考えても500円でおつりの来るお品書きばかり。500円を超えるのは刺身とお好み焼きくらいのものである。いやはや,やはり大衆酒場って感じである。いや,店の頭には「お好み焼き・お食事」とついていて,営業時間も正午から午後11時だから,本来はお好み焼き中心の食事の店なのであろう。
そうそう「もみじ子」なんて金沢らしい表記のお品書きもある。
そうして,待つことしばし,「お好み焼き」がやって来る。しっとりと焼けていて,美味しい。宴会の締めの食事って感じである。
こうして,結構飲んで,語らって,一人あたり1000円あまりである。いやはや,「ディープな金沢」のなかなかよい2次会であった。「確かこのあたりに店がある。」と言って,率先して偵察に行った隊員はこのあと一人で3次会に片町へ行くと言う。なので,彼と共にタクシーに乗り,彼を片町で降ろして自宅へと帰ったのだった。
探検隊おまけの報告:
このときのお品書きいろいろ
お好み焼き
ミックス→700円,牛,豚,いか,えび,かしわ,カキ貝→各650円
お食事
焼きめし,焼きそば,チキンライス→各450円,オムライス→500円,おにぎり→220円,昼食→530円
鉄板焼き
焼肉→600円,えび焼き,カキ焼き→500円,野菜炒め→450円,イカ焼き,チキン焼き→各400円
刺身 600円〜700円
焼き魚
ぶり,かれい,小イカ→各450円,はたはた→400円,あじ,さば,はちめ,イカ丸焼き→各350円,さんま→250円,かます,塩鮭→300円
一品もの
鶏唐揚げ→500円,すじ→400円,ぬた→300円,ハムエッグ,にしん,しらすおろし,たこ酢→各250円
その他お品書き多数