分類:和食
所在地:金沢市片町2丁目13−8(金沢中央味食街の一角)
探検時期:2019年10月
今回の探検目的:一人宴会
今回のお品書き:おつまみ4品+瓶ビール2本
今回の所要経費:総計3000円
探検隊の報告:
今日は昼から呑んでいる。12時過ぎからホテルでのパーティーがあったのだ。
そこでの連れ3人と共に,総計4人で午後3時頃には知人の絵の個展を見に行き,そのあと木倉町で2次会である。
さらに,あと2人ほど呼んで,6人で呑んでいた。
そして,いよいよ外も暗くなり,解散である。みんなてんでに帰っていく。
自分はどうするかだが,2次会は木倉町の「鏑木」で「軽く」サラダとチーズくらいしか食べていないので,もうちょっと「軽く」を続けようと,ふらりと新天地にやって来たのだった。
どうせなら「金沢中央味食街」でまだ行ったことのない店にしようと,選んだのがここ「一休庵 恵子」である。
扉を開けると3人連れが呑んでいる。カウンター席の端が2席空いていたので,一番端っこに座る。そして注文は「瓶ビール」である。これまでのここ「金沢中央味食街」での経験から,ビールサーバーというものを置いている店には会っていない。いや,もともとジョッキビールよりも瓶ビールが好きなので,これでいいのだが。
ビールの銘柄を聞かれるでもなく,出てきたのは「アサヒスーパードライ」。味としては好きではないのだが,やはり日本全国,「アサヒスーパードライ」が席巻しているらしい。ここまで来たら,ビールの味も分からないような状態なので,ありがたくいただく。1杯目は女将が注いでくれる。
そしてまずは1品,「なめこの煮浸し」。カウンター席の上の大きな鉢から入れてくれた。優しい味わいのお惣菜という感じで,薄味だが,家庭料理をいただいているという気分である。
さて,では何かもう少し注文しようかと思う間もなく,次に「茄子の煮浸し」が出てくる。
おやまあ,次々と出てきて,こいつはお通しって感じじゃなくて,まあ,宴会のコース料理のように,次々と料理がやって来るのかと思う。
で,立て続けに3品目の「とろろ」がやって来た。
軽く呑むつもりが,次々とやって来て,まあそれならば,いよいよビールの次は冷酒にでもしようかと思っていると,ついに4品目である。
「辛子明太子」である。
ここで思わず
「いっぱい出てくるねえ。」
と言うと,女将が
「もうよろしいですか?」
と言って,差し出した「辛子明太子」を下げようとするので,
「いや,もらうよ。まだ呑むから。」
と,4品目もカウンター席の上に並べたのだった。
カウンター席の先程来呑んでいる3人組は3人での会話に忙しい。
4品目をもらったところで,女将に,
「この店ってのは,『お品書き』はないんですか?」
と,ないことは分かっていても,とりあえず聞いてみる。
「はい,ないんです。」
「じゃあ,ここの大皿から選ぶって事だね。」
「はい,そうなんです。」
と,予想通りの展開というか,黙っていてもさみしいので女将との会話である。ついでに
「何年前からこの店を?」
と聞くと
「10年ほど前ですかね。ここではまだまだ私は若い方です。」
と答えるが,確かにそうだ。この「金沢中央味食街」の数軒にお邪魔した経験からすると,店も年季が入っているが,女将もみんな年季が入っている人ばかりだった。
「どうしてこの店を選ばれたので?」
と聞かれるので,
「この『中央味食街』で行ったことのない店に行ってみようとやって来たんですよ。」
と答える。
「どこか行きつけの店はありますの?」
「いいやないです。行ったことのない店に行ってみてるだけですよ。」
と答えつつ,ビールをぐいっと一口呑む。
そうこうするうちに,右隣の一つ空いていた席に,ご常連さんらしき男性がやって来る。どうも県外から転勤で金沢に来ているらしい。そして,この店に通うようになったらしい。女将とも親しげに話をしている。彼も瓶ビールである。女将にグラス1杯を献杯している。
そういう彼とたわいもない会話をしている内に,おつまみよりもビールがなくなり,もう1本瓶ビールをいただく。「袖振り合うも多生の縁」ということで,こちらは隣の彼にビールを献杯する。
これだけおつまみがあればもう充分,という感じで,おつまみをいただき,ビールが少々残りそうだったが,それは隣の彼に差し上げることにして,お会計である。
ここまででちょうど3000円。
この「金沢中央味食街」の常として,明細がない店ばかりなので,ここでもそれぞれがいくらかは分からない。単純におつまみ4品,瓶ビール2本だから,合計6つで,1つにつき500円とするとすっきりする。これまたこの「金沢中央味食街」の常として,1つ500円という相場なのだろうか。いつもここ「金沢中央味食街」に来て思うが,瓶ビール中瓶500円ならば,庶民価格だが,おつまみがこれで一皿500円ならば,少々お高め。いや,瓶ビールは600円で,小鉢2つは400円かも知れぬ。まあ,さりとて,すべて500円でも,楽しく呑んで,美味しくいただいたので,女将との会話やら,同じ店に来た人々との「袖振り合うも多生の縁」のお代とすれば,お手頃価格である。
まだまだ「金沢中央味食街」には行っていない店がある。いや,ほとんどの店には行っていない。あとの店はどんなものだろう。
探検隊おまけの報告:今回は特にありません。
ここまでの酒場探検隊の「金沢中央味食街」の記録
金沢の味 満月(まんげつ)
元気屋台 そのちゃん
洋風屋台 きまぐれ