分類:焼肉
所在地:京都市中京区新京極四条上ル中之町573(四条河原町交差点北西側・河原町オーパ裏)
探検時期:2019年8月
今回の探検目的:宴会
今回のお品書き:ホルモン盛り合わせ+ホルモン煮込み+瓶ビール×3
今回の所要経費:900円+900円+550円×3→3450円
探検隊の報告:
「ホルモン煮込み」が絶品だったね。
久しぶりの京都への旅である。この日は上賀茂神社(賀茂別雷神社)と下鴨神社(賀茂御祖神社)がどちらも特別拝観を実施しており,度々京都に行きながら,行ったことのなかったこの2社に参詣したのだった。
その帰りに四条河原町あたりでバスを降り,連れ合いが「河原町オーパ」とかいうビルにある某古本屋に行って,読む本を買いたいという。そこに立ち寄っての帰りである。「いよいよ呑む時間だ。」などと言いながら,ビルの北側のエレベーターを降りて,裏通りに出る。そしてホテルのある方の西側に向かう。するとすぐに目についたのが,「ホルモン」と大書されたのれんだった。
「おおっ,『ホルモン』!」
と,自分も連れ合いもホルモン焼きは大好きなので,共に立ち止まり,年季の入った外観から,ここも面白そうだと,入ることにする。
何しろ店の上の「ヤキ肉専門店」などというペンキ書きの文字なんかは結構かすれている。このあたりにはこぎれいな店ばかりが建ち並ぶ中,なんともはや酒飲みの心をくすぐる外観である。外にはお品書きが出ており,ビールも居酒屋価格だったので,入ったのだった。
ちなみに,外のこのお品書きももちろん文字はかすれている。
まだ外は結構明るいのだが,店内は結構混んでいる。「2人」と言うと,小上がりの席に案内される。
この日はすでに一万歩以上歩き回り,のども渇き,ビールである。ちなみにこの店は生ビールというか「ジョッキビール」はない。いやむしろ,瓶ビールの方が好きなので,瓶ビールの注文である。
そして,焼き物のお品書きの中から,一つ一つ注文するよりも,いろいろと入っていそうな「ホルモン盛り合わせ」というのを注文する。そして,大好き「煮込み」である。この店のものは「ホルモン煮込み」という名前である。
注文をすると,まずお店のおにいさんが網と,ボールに入った水を持ってやって来て,ガスの焼肉器の中に水を入れ火をつける。そして網を置く。
続いてはタレがやって来る。
そしてやって来たのがこちら「ホルモン盛り合わせ」。900円也。
パッと見た目,これだけで900円かと思ったのだが,それなりにいいものを出しているのだろう。それらをすべて網の上に載せて焼き始める。
中身を確認しなかったのだが,レバー,シロ,それにおそらくハツなど,とりどり載っている。
そして,このタレが独特である。何が独特かって言うと,かなりとろみのあるタレなのである。通常は醤油のようなさらさらっとしたタレが多いが,これはかなりとろりとしている。
で,そのタレにつけていただくのだが,実に美味い。
そしてほどなくして「ホルモン煮込み」がやって来る。
「熱いのでお気をつけください。」とやって来たのは,よくある一人用の鉄鍋に入って出てきた「煮込み」。板の鍋敷きの上に置かれる。
焼肉のタレ自体も結構濃い色だったが,この「ホルモン煮込み」は一段と赤みがかっており,一見して,ちょっと辛めに見える。取り分ける皿に入れていただくのだが,これが実に美味い。
本日2回目の「実に美味い。」であるが,焼き物以上に美味い。
適度な辛さと,とろとろに煮込まれた柔らかいホルモン。しっかりと味がしみていて,これまで食べた「煮込み」の中では一番かも知れないと思うくらいのいい味だった。こいつが900円で,「ホルモン焼き」のセットと同じ値段だが,「ホルモン盛り合わせ」の900円以上に充分価値のある美味しさだった。しかも,よくある「煮込み」にはこんにゃくだのにんじん,大根だのといった野菜などが入っていたりするが,ここの「煮込み」はホルモンのみ。あとはネギが散らされているだけ。つまり,この小鍋の中身はたっぷりホルモンなのである。
煮込みを食べ終わっても,この煮込みのお汁がビリ辛で,お汁をちょい呑みして,ビールのアテにできるのだった。
いやはや店の造りも年季が入っていて,天井などは真っ黒にすすけている。換気扇も真っ黒。換気扇側に置いてある招き猫なんぞは,完全に黒猫である。
たまたま見かけて入った店だったが,何だかちょっと「ディープな京都」に出会えた気がする。
そして,この「ホルモン煮込み」は絶品で,また来てみたい店なのだった。
探検隊おまけの報告:
このとき(2019年8月)のお品書きいろいろ:(壁のお品書き)
探検時期:2020年1月
今回の探検目的:宴会
今回のお品書き:タン塩焼き+ホルモン煮込み+瓶ビール
今回の所要経費:980円+900円+550円→2430円
探検隊の報告:
また来てみたい店にまたやって来た。
三都(京都・神戸・大阪)への旅である。
1日目のこの日は京都。
朝に京都に着き,伏見の方へ行き,「伏見大手筋グルメぐり」でちょい呑みしたあと「亀屋マル八」へ行く。午後からは妙心寺の特別公開を見てきた。そのあと市内方向に戻る途中,かの噂に聞いた「立ち呑み 庶民」に立ち寄った。
そうして,本日3軒目として立ち寄ったのがお隣の「たつみ」であった。
そもそもこの「たつみ」に来たのは,去年の夏に京都に旅をして,そのときにこの「焼肉 三吉」をたまたま見つけて入ったあと,隣が「たつみ」で,直感的に「たつみ」も酒飲みの好きそうな店で,入ろうかと思ったからだ。しかし,店の前まで空席待ちの人がおり,「たつみ」は諦めたからだった。
その「たつみ」に今回まずは入り,そこを出て,もう1軒行くかと今年再びここ「三吉」にやって来た。
今回の京都の旅は居酒屋めぐりの旅のようなものである。
さて,今回店に入るとカウンター席が空いており,そこに2人で並んで座る。
焼き物は,前回は「ホルモン盛り合わせ」だったので,今回は「タン塩焼き」を選択してみる。やはりあっさり「タン塩」でしょうと選んだ。
これで900円だから,値段的には少々お高めなのような気もするが,「ディープな京都」の「呑兵衛税」だと思うと,こんなものか。
この「タン塩焼き」用にと塩の瓶をくれる。
こいつはなかなかのいい味。
そして,前回食べて絶品だと思った「ホルモン煮込み」も注文した。
この価格的に言うと,こちらの方が費用対効果もよく,やはり好みである。
しかし,今回この日の4軒目で結構お腹もふくれているせいか,前回感じたほどの感動がない。
それとも2回目のせいか。
それでもいい味で美味しくいただける。
隣に母と娘の親子連れが座ったが,彼女たちの注文もなかなかのもの。二十歳をちょっと過ぎたくらいの娘の方が注文をするのだが,まずは「タン塩1つ」といったあと,「ロース4つ」と来た。そしてご飯である。彼女たちはここへ焼き肉でご飯を食べに来たようだが,実に注文が手慣れたもの。1人あたり3000円くらいの豪華焼き肉夕食である。
今回はカウンター席に座ったので,目の前の大将の動きが見える。
基本,大将は指令を出すだけだが,もう一つ重要な仕事がビールの栓を抜くことであった。
この店はビールサーバーから注がれるジョッキビールなんてもののない,昭和の居酒屋。ビールといえば瓶ビールのみである。
ビールの注文を受けると,大将が栓を抜くのだが,その栓抜きというのが棚に作り付け状態である。そしてその下に上をカットしたペットボトルの容器があり,そこで栓を抜くと,王冠はうまいことそのペットボトル容器の中に落ちるのであった。
いやはや,年季の入った店の,年季の入った大将の,年季の入った栓抜きであった。
さて,本日の4次会なので,瓶ビール1本のみでここ「三吉」を去ることとする。
今日の三都居酒屋めぐりツアーはお開きである。