満腹探検隊
満腹探検隊の探検先:うまいぞいや哲(てつ)

分類:和食
所在地:金沢市片町2丁目13−8(金沢中央味食街の一角)

−−−お箸の仕切り線−−− 探検時期:2019年11月  今回の探検目的:宴会
今回のお品書き:5人でいろいろ食べて呑む
明細はないので,記憶の限り書くと
食べたもの
お通し(車麩)×5+ブリ刺し+香箱ガニ×4+ブリ塩焼き+甘鯛塩焼き+牛焼きたたき+白貝バター焼き×5+コンビーフオムレツ+せんな×2+金時草のおひたし
呑んだもの
生ビールまあ8杯くらい+冷酒きっと1杯+燗酒きっと3本くらい+焼酎きっと4杯くらい
今回の所要経費:支払額 ぴったり30000円
探検隊の報告:
 「うまいぞいや哲」は「うまかったぞいや」。
 「ディープな金沢探検隊」である。金曜の夜,どこかで呑もうということになり,会場設定を任される。そこで選んだのがここ金沢は「新天地」の奥も奥「金沢中央味食街」の一角の「うまいぞいや哲」であった。
 この「金沢中央味食街」にも何軒か来たが,「金沢中央味食街」のウェブサイトを見ている中で,なかなか面白そうだったのがここ「うまいぞいや哲」であった。
 うたい文句には「オタク大歓迎!!。マニアックな音楽・映画を熱く語ろう。サブカルチャー用意あり。予約するとより美味しいものが食べられます。」とある。
 この「金沢中央味食街」の店が,どちらかというと家庭料理中心の店で,女将が割烹着を着てやっているといった風の店が多い中で,このうたい文句がちょっと異彩を放っているのであった。
 ということで,週初めの月曜日にまずは「今週の金曜日,6時に3人で行く」との電話予約をしたのだった。
 さて,金曜の夜である。すでに11月ともなり,6時前にはもう空は真っ暗である。「金沢中央味食街」の看板が明るく光る。そんな看板の脇をすり抜け,「金沢中央味食街」のかなり奥のこの店の開店の6時を目指して,予定通り3人で店に入る。
フィギュア  まずは出迎えてくれたのは流れる賑やかなロック。
 そして,何やら仕込みをしている大将は,当初の予想に反して,オタクと言うよりも,渋いおっさん。
 美少女フィギュアが4体ほどカウンター席の目の前に立っている。
 それよりも驚くのは,壁に並ぶ山ほどの音楽なのか映像なのか,DVDなどのディスク。
 そんな店のカウンター席に,奥から3人詰めて座る。
車麩  最初は3人とも「ビール」とする。
 これまでの「金沢中央味食街」では,ビールといえば瓶ビールしかなかったので,ここならそれこそマニアックな「赤星」でもあるかと思ったら,なんと生ビールサーバーがある。それも,この狭い店なので,冷蔵ショーケースの上に置いてある。大将が背伸びをして,グラスにビールを注ぐのであった。
 お通しは「車麩」。
 さて,お酒のアテは何にしようかと思ったが,奥の黒板メニューにいろいろと書いてある。
「今日のおすすめは何ですか?あの黒板メニュー全部ってことですか?」
ブリ刺し  と聞くと,
「鰤のいいのが入ってますよ。」
 と,冷蔵庫を開けて,大きな鰤を両手に抱えて見せてくれる。それではと自分は「天然ぶり刺し」を頼む。
 あとの2人は,カウンター席の向こうに山積みになっている「香箱ガニ」を見て,「香箱ガニ」を注文する。
 やって来た「天然ぶり刺し」は実に美味しそうに盛り付けられている。
 そして,実に美味しかった。いやはや,金沢の冬の味覚である。
 かなりの大きな切り身。部位ごとに4種類ほど並べられている。
 ちょっと歯ごたえのある背の部分もいいし,鰤トロといった部位も脂がのっていて美味しい。
香箱ガニ  こちらはお隣の隊員2人の「香箱ガニ」。
 最初に店に入った3人のうちの1人は,この「ディープな金沢探検隊」の常連となっている,アメリカから来たケイ女史である。
 彼女は,
「蟹の足の身は好きだけど,蟹味噌は嫌い。」
 と言っている。
 もう1人の隊員は
「カニは蟹味噌が美味しいのに!私は蟹味噌だけでもいいわ。」
 と言うが,ケイ女史は
「蟹味噌って赤ちゃんのウンチみたいに見えるし……」
 なんて言っている。おいおい,なんてたとえなんだよ。大好きなものに対して!
 自分も蟹味噌の味が大好きである。そして,この香箱ガニの内子も美味い。で,結局は最後の内子の部分のかなりの量をケイ女史からいただく。
太陽の塔  3人で予約してあったのだが,7時前に4人目の隊員エム女史が到着。
 「場所がよく分からない」という電話があり,表にお迎えに行く。
 このエム女史は初っ端から焼酎である。
 ちょうど目の前にある1970年の大阪万国博覧会の「太陽の塔」のことが話題になり,「修学旅行で行った」とか「小学生の時に行って,連れ去られそうになった」とか,「今はどうなっている」などといった話で盛り上がる。
 大将が先頃この「太陽の塔」に行ってきたらしく,パンフレットを見せてくれるのと同時に,この「太陽の塔」の作者の岡本太郎を取り上げた,確かNHKのドキュメンタリー番組の録画を流してくれる。それを見ながらまたみんなであーだこーだと盛り上がる。
 さらに,7時半頃には最後の1人の隊員エス氏がやって来る。
 これまた「場所がよく分からない」という連絡に対して,先ほどお迎えを受けた隊員エム女史が
「じゃ,今度は私がお迎えに行くわ。」
 と出ていこうとするが,大将に
「さっきお迎えしてもらったのに,えらそ〜〜〜に〜〜〜」
 などと突っ込みを入れられており,みんなで笑う。
 大将も適当に呑みながらの接客と調理であり,今夜のメインのお客となっている我々と結構打ち解けた感じで話をしている。
 そうそう,4人目にやって来た,つまり今お迎えに行った隊員エム女史と大将が同じ年生まれであることが判明し,なおさら話が盛り上がっていたのだった。
ブリ刺しのおまけ  後半には,このエム女史は大将に名前で呼ばれるまでになってしまっている。
 こちら先ほどの鰤のお造りのお造りとしては出せない骨のついたところや血合いなどの切れ端をちょっと焼いてくれたもの。これも美味い。なかなかの素敵なサービス。
 さて,6時からの3人で予約したのだが,結局は5人が陣取る。
 この間に若い女の子が,お酒を呑むのではなく,ご飯を食べていった。
 もう1人おじさんがやって来て,冷酒を呑みながら,「鰤の塩焼き」を注文して食べていた。そして,しばらくで出て行く。
鰤塩焼き  この「金沢中央味食街」のトイレは共用で,外にあるのだが,途中でトイレに立ったケイ女史ともう1人の女性隊員が店に戻ってきて,
「手を洗いながら話をしていたら,どこかの店の女将に『話はトイレを出てからして』と叱られたのよ。」
 と言っている。
 さて,先ほどのお客の「鰤の塩焼き」であるが,これがまた,先ほど見せてもらった鰤であり,実に美味しそうだったので,自分もこれを注文する。
 で,やはり美味い。かなりの分厚い切り身が目の前で焼かれていたのだったが,そもそも素材がいいので,実に美味いのだった。
牛焼きたたき  それから肉が食べたいとの隊員の注文は「牛焼きたたき」。
 こいつもまた,大きなかたまりが目の前で焼かれて出てくる。
 最後にやって来た隊員エス氏はビールからすぐに焼酎に変更。
焼酎のグラス  この焼酎のグラスには「酒乱です」とある。
 彼は焼酎と共に,何か魚が食べたいとのことで「甘鯛の塩焼き」を注文。
 これがまた大きな甘鯛で,お相伴に与ったが,実にほくほくの身であり,美味しい。
甘鯛塩焼き  そうこうするうちに,音楽の話となり,大将が次々と名演奏の場面を流してくれる。
ディスプレイ  いったい何人の映像が流れたのやら。
 そして,いったい誰だったかはすっかり忘れているが,超絶技巧というべきエレキギターやら,ドラムスが出てきたりする。
 懐かしのビートルズやらエルトンジョンが出てきたり,ケイ女史のリクエストでマニアックなロックバンドが出てきたり,サイモンとガーファンクルが登場したりと,実に飽きずに画面を見ながら話も盛り上がる。
 イーグルスの「ホテルカリフォルニア」も,みんなでしんみりと聴く。
 ビートルズに至っては,1969年のゲリラライブである,ルーフトップコンサートの映像なんかも見せてくれる。
せんな  右はケイ女史の頼んだ「せんな」。
 大将に「これは日本の辛味ってやつで,ちょっと西洋とは違った辛さだけど大丈夫か?」などと心配されるが,ケイ女史はすでに和食は慣れたもの。
 いい加減な時間でここを切り上げ,河岸を変えようかと思っていたのだが,みんなして演奏の面白さにはまり,長逗留し,さらにおつまみを注文。
コンビーフオムレツ  こちらは「コンビーフオムレツ」。
 そもそも大将と同い年と判明した隊員エム女史が
「あのメニューの『酒盗じゃがバター』ください。」
 と言うと,
「まあ,あれはちょっと暇がかかるし…」
 と大将に言われ,
「でもいいの。それ。」
 と言うと,
「でも,まあ,作るの大変だし…」
 と,体よく断られ,みんなして笑いながら,
「じゃあその隣に書いてある『コンビーフオムレツ』で。」
 ということで,注文の品が,いや,作ってくれる品が決着したのだった。
 久しぶりにコンビーフを食べたが,なかなか美味しい。コンビーフと共に刻み玉ねぎが炒められており,いい感じである。
「みんなケチャップとマヨネーズ味って好きでしょ。」
 と大将が言いながら,出してくれる。
熱燗  「金沢中央味食街」のウェブサイトから予想していたのは,もうちょっと若い大将で,オタクっぽい雰囲気なのかと思ったが,美少女フィギュアは数体。それ以上にロックのDVDが山のようにある。要するに風貌はまったくもって居酒屋のおっさん店主という感じで,音楽大好きおっさんである。
 大将の年も,今回一緒に行った隊員の1人と同じ年生まれで,1970年の大阪万国博覧会を知っているくらいだから,結構いい年。
白貝バター焼き  最後に大将が出してくれたのは,「白貝のバター焼き」。こいつを食べつつ,日本酒は最初の1杯は冷酒だったが,すでに熱燗に移行。
 こいつがやかんに突っ込んだちろりで温められていたのだが,供されるのは面白い瓶。これが靖国神社の御神酒の空き瓶らしく,瓶には「靖國」と記されている。
 この店に訪問してからすでに5時間近くが過ぎている。
 ケイ女史が「今夜は必ず「ラストワルツ」にも行く」と言っていたのだが,ビデオ鑑賞に盛り上がり,次から次へと面白い演奏が登場するので,なかなか河岸を変えるきっかけがない。
 この間にも何人かのお客が扉を開けたが,こちら側5席は我々「ディープな金沢探検隊」が占拠しているし,途中で1人客がL字形のカウンター席の向こう側に座ったので,もはや誰も入れない。
 そうこうするうちに,外国人の2人組が店をのぞく。しかし,先述の通り,座るすき間はないので大将が断っている。彼らが去ったあと,大将が
「何だかアルカイダみたいな感じだったねえ。」
 などと失礼なことをつぶやく。するとそれに反応したケイ女史が,「えっ?!どんな感じの外国人?」と,店の外に出て,結局は彼らと話し始めた。
 これをきっかけに,いよいよお会計をすることとする。
「今夜はおまけして,みんなで30000円。1人当たり4000円。」
 と大将が言う。
「えっ,おまけして4000円なの?」
 と言うと,
「あっ,違った,1人6000円。」
 と訂正。実にきっちりとした割り勘でこの店を去る。
 そして,先ほどの外国人2人組はアルカイダどころか,日本に旅に出ているカナダ人だった。で,なんと彼らも誘ってケイ女史の希望だった「ラストワルツ」に行くことになったのだった。
 いやはや5時間以上も「うまいぞいや哲」に逗留し,そのあとはいきなり出会ったカナダ人旅行者と共に「ラストワルツ」に行くという,なんともはや,これぞ「ディープな金沢探検隊」である。

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−−−ビールの仕切り線−−− 探検隊おまけの報告: お品書き
このとき(2019年11月)の黒板メニュー
・ピータン ・せんな ・揚げ銀杏 ・ぶり塩焼き ・白貝バター ・甘鯛塩焼き ・牛焼きたたき ・天然ぶり刺し ・なめら刺し ・香箱ガニ ・うなぎ白焼き ・生さば刺し ・コンビーフオムレツ ・酒盗じゃがバター

−−−お箸の仕切り線−−− 探検時期:2020年3月  今回の探検目的:宴会の3次会
今回のお品書き:4人でいろいろ食べて呑む
明細はないので,記憶の限り書くと
食べたもの
お通し(イイダコ)×4+牡蠣フライ+鯖塩焼き+コンビーフオムレツ+ピータン
呑んだもの
自分は生ビール2杯と日本酒1杯 あとの人は不明
今回の所要経費:支払額 ぴったり10000円
探検隊の報告:
 「ディープな金沢探検隊」である。
フィギュアたち1  今夜はとにかく「ディープな金沢」に向かおうと,先遣隊の2人は,まずは新天地の「金沢中央味食街」へとやって来た。目的はお寿司だったのだが,その店は開いていない。
 ではとにかく一杯呑もうと,一度もやって来たことのない店に行くべく,同じ並びの中の「おふくろ酒場 そのえ」に入る。そこで2人で瓶ビールを2本呑んだあたりで,「ディープな金沢探検隊」の3人目の隊員エヌちゃんから連絡があり,「金沢中央味食街」の明るい看板の前で落ち合う。
フィギュアたち1  じゃあせっかくだから2次会はおなじく「ディープな金沢」の「やきとり横丁」に行こうかと思ったが,行きたい店は空いていない。そして開いていない。
 で,再び「金沢中央味食街」へと舞い戻り,行ったことのない店で,空いている店を探す。で,ここにしてみるかと入ったのが「焼肉しんちゃん」であった。
 そこでさらに4人目の隊員ティー君と合流し,そのあとはもはや「やきとり横丁」は諦めて,ここ「金沢中央味食街」で探すことにして,ケイ女史が「この間行った,一番端のあのオタクみたいな店がいいんじゃない。」と言うので,この「うまいぞいや哲」の扉を開けると,ちょうどそれをいいタイミングに店を去る人がいて,4人がカウンター席に並んだのだった。
 早い話が1次会から3次会まですべてここ「金沢中央味食街」である。
 まだ先客2人が残っていたので,総計6人がカウンター席に陣取っている。
イイダコ  目の前にはフィギュア。今回は前回と配列も違うが,ちょっと変わったものもある。カブトムシのフィギュアである。
 相変わらず謎のカウンター席である。
 飲み物は毎度おなじみ生ビールを注文する。
 前回と同じ,冷蔵ショーケースの上にある生ビールサーバーから大将が背伸びをしてビールを注ぐ。
 みんなは好き好きに飲み物を注文する。
 今夜のお通しは「飯蛸の煮付け」である。これだけでビールは1杯飲める。
牡蠣フライ  さて,今回は4人が4人とも食べ物も好き勝手に好きなものを注文した。
 黒板を見ながらの「今日のお品書き」からの注文である。
 こちらケイ女史の注文の「牡蠣フライ」。
 途中でご相伴に与る。
 今期,いつだったかもケイ女史と出かけた0次会で,彼女が「牡蠣フライ」を注文し食べた。ケイ女史といると,牡蠣フライにありつける運命か。
鯖塩焼き 焼いてますよ状態  さて,自分はおなじく「今日のお品書き」の中から「鯖刺し」も魅力だったが,おなじく鯖の「塩焼き」の方を注文する。
 何しろお品書きにあれば「しめ鯖」「鯖刺し」「鯖塩焼き」を注文する。そういえば「鯖の味噌煮」はあまり見かけないねえ,行く居酒屋で。
 まずは焼き台で焼かれてますよ状態。
鯖塩焼き  これがまた,丸められて,串に刺されて,見たことのない焼き方。
 こんなところがこの「うまいぞいや哲」の「うまいぞいや」の真骨頂たるこだわりであり,大将の腕であるということか。
 出てきた「焼き鯖」もご覧の通り,くるっと丸まる。
 ほんとにこんな供され方も初めてであった。そしてやはり鯖が美味い。
 「そいつはいい鯖だよ。」と大将が言うとおりである。
 鯖の皮も残さずすべていただく。残ったのは皿だけである。
 ついでにこれをアテにするべく今夜は日本酒を注文したが,常温なのでコップ酒である。
ピータン  さて,あとの2人は「ピータン」と「コンビーフオムレツ」である。
 今夜流れる映像は沢田研二。これまた古い映像。懐かしの歌がたくさん流れる。
 そうそう,これを見ながら,じゃあ4次会はカラオケもいいんじゃないの,って話になったのだったが。
オムレツ  途中からケイ女史とティー君との議論となる。
 時々英語が混じり,白熱する。
 この時点での新型肺炎のいけない「三密」,「密室」「密閉」「密接」状態での口角泡を飛ばすという議論である。
 それにしても,一体いつこの新型肺炎は収束する,いや終息するのやら。
 東日本大震災に匹敵するような「がんばろう日本」である。
 早く「『三密』よりも『壇蜜』がいいなあ。」という冗談を,笑いながら,おおっぴらに言いたい。

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−−−ビールの仕切り線−−− 探検隊おまけの報告:今回は特にありません。
−−−ビールの仕切り線−−− ここまでの酒場探検隊の「金沢中央味食街」の記録
金沢の味 満月(まんげつ)
元気屋台 そのちゃん
洋風屋台 きまぐれ
癒し処 一休庵 恵子(いっきゅうあん けいこ)
うまいぞいや 哲(てつ)
びあだるBJ(ビージェイ)
丹波路
おふくろ酒場 そのえ
焼肉しんちゃん
−−−ビールの仕切り線−−− 「金沢中央味食街」のウェブサイト(外部リンク)

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